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あと味

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ロジカル・シンキングについて学ぶ

社内勉強会でロジカル・シンキングについて説明する機会をもらいました。(社内と言っても、自分除いて3人しかいませんが...)

社内に特化した話をしたり、ちょっとしたワークもしましたが、その部分は本エントリーから除いています。

現在の職種は、テクニカル・ディレクターなので、ロジカル・シンキングは基本スキルとして必要だと感じています。今回の資料を作るにあたって、以前購入して読んだっきりの書籍を読みなおして、頭の整理や考察ができたので、とても良い機会になりました。

では、本題に入ります。

ロジカル・シンキングとは?

論理的な思考力のことです。

「論理」という言葉の意味を辞書(新辞林 三省堂)で調べると、

  1. 思考の形式・法則。議論や思考を進める道筋・論法。
  2. 認識対象の間に存在する脈絡・構造。

とあります。

論理学という学問は昔からありますが、学問としてではなく、それをよりカジュアルに、ビジネスで使えるよう進化させていったものがロジカル・シンキングです。

ロジカル・シンキング馴初め

ちょっと話は脱線して、思い出話。

パソコンインストラクターだった自分は、自然とロジカル・シンキングに触れることになりました。

インストラクションは、相手に物事を理解してもらう技術であるので、知らず知らずの内に、ロジカル・シンキングの種が自分の中に生まれていたのかもしれません。

ビジネス書を大量に読んでいた時期には、自然とロジカル・シンキングという言葉に触れ、インストラクションの技術向上のために、体系的にこの技術を学びたいと思い、出会ったのが馴初めです。

体系的に学ぶことなく、論理的な思考ができる方はたくさんいます。

ロジカル・シンキングは説明したり、説得したりする技術を合理化していく過程で生まれた技術かなと考えています。ですので、頭の良い人は知らず知らずの内に、自力でそれができるようになっていくのではないでしょうか。

また、頭の良い人に囲まれて生活していたり、読み書きを頻繁にしたりすると、それに影響されて、自分でも論理的な思考ができるようになる方もいるように見受けられます。

ただ、まったくそういう機会がなかった方は、書籍などを通して体系的に学んでみると、一生役立つスキルになると思いますので、もう少し具体的に説明していきます。

オススメの書籍などは、後ほど後述していきます。

ロジカルシンキングの基礎技術

ロジカルシンキングは以下の2つの基礎技術が根幹にあります。

  • MECE(ミシー or ミッシー or ミーシー)
  • So What? /Why So?
MECE

書籍「ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)」によると、MECEの定義が以下のように書かれています。

ある事柄や概念を、重なりなく、しかも全体として漏れのない部分の集まりで捉えること。

Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive

MECEの具体的な例としては以下のようなものです。

  1. 男性・女性
  2. 都・道・府・県
  3. 起・承・転・結
  4. 0点〜25点・26点〜50点・51点〜75点・76点〜100点

「モレなく、ダブりなく」になっているものがMECEです。

実際に自分でMECEを作る際には、本当にモレはないか?、本当にダブりはないか?を何度も自問しないといけませんが、完全なMECEを作るというのはなかなか難しく、客観的にMECEと認められる程度の分類になることが多いです。

マジックナンバー7という言葉がありますが、人間が短期的に記憶できる数は7±2と言われています。

MECEを作る際、あまり厳密に分類しすぎて、項目が多くなってもいけないので、一つメタな構造を考えるとか、グループでまとめるとかいろいろ検討しないといけません。

So What? /Why So?

先ほどと同じく書籍「ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)」によると、So What? /Why So?の定義が以下のように書かれています。

So What?:
手持ちのネタ全体、もしくはグルーピングされたものの中から、課題に照らした時に言えることのエキスを抽出する作業。

Why So?:
So What?した要素の妥当性が、手持ちのネタ全体、もしくはグルーピングされた要素によって証明されることを検証する作業。

この定義だけ読むと難しいのですが、要は、結論とその結論を導き出した根拠、つまり因果を考えて、因果関係が妥当かどうかを検証する作業になると思います。

因から果を導きだす作業がSo What?、導きだした果の因となる要素の妥当性を検証する作業がWhy So?です。

論理の基本構造

以上のMECEとSo What? /Why So?の基礎技術をどのように使うのかも、書籍「ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)」に書かれています。以下がその定義です。

論理とは、結論と根拠、もしくは結論とその方法という複数の要素が、結論を頂点に、縦方向にSo What? /Why So?の関係で階層をなし、また横方向にはMECEに関係づけられたものである。

言葉ではわかりにくいので、図でも確認します。同書の図を簡略化したものが以下の図です。

f:id:jdg:20120107153506p:image:w360

MECEとSo What? /Why So?を利用してこのようなピラミッド構造を作ることが、論理の基本構造を作る作業とされています。

フレームワーク思考

ロジカル・シンキングに利用できる、様々なツールがあります。それらのツールのことをフレームワークと呼びます。

フレームワークよりも基礎的な汎用的なツールもあります。

  1. ロジックツリー
  2. マトリクス表

などです。

マインドマップやマンダラートも、ロジカル・シンキングに利用できる汎用的なツールとして使っても良いかもしれません。

フレームワークの例としては、

  1. 空・雨・傘
  2. SWOT
  3. 3C
  4. 4P
  5. AISAS, AIDMA

など、各分野の先駆者たちが作ったフレームワークが大量にあります。

いずれのフレームワークも物事を、あるテーマで、MECEに分類できるものであると思います。

フレームワークを利用するということ

プログラミングの世界でも、フレームワークというものがありますが、やはり、凡人である自分などは、自分の持つスキルだけで何かを作ったり、何かを考えたりすると、手落ちがあります。

何かの課題を解決するためにフレームワークを利用すると、大抵は、無駄なく、網羅的に物事を進めることができます。効率的かつ安全です。フレームワークは先人の知恵の詰まった大変役立つツールなので、使わない手はありません。ビジネスにおけるフレームワークでも同様です。

フレームワークを探す際には、その分野についての書籍を読めば、大抵いくつかは載っています。例えば、企画職だったりすれば、以下のような書籍も売っています。

考具 ―考えるための道具、持っていますか?

考具 ―考えるための道具、持っていますか?

守破離

武道や芸の世界で、日本に古くから伝わる、伝承のためのフレームワークに、守破離というものがあります。

守・破・離は時系列のMECEです。

守破離の教えのように、フレームワークを先ずは使いこなせるようになって(守)、自分なりの改良を加えて(破)、自分のオリジナルのフレームワークを作る(離)という手順に則って使っていくのが良いのかなと思います。

ロジカル・シンキングは習慣化するもの

自分は、ロジカル・シンキングを本で体系的に学ぶ機会がありましたが、確実に実践できているかというと疑問があります。

ただ、何かの難題に出会って、自分の頭では整理がつかない時には、その解を求めるのに適したフレームワークを探して利用しますし、論理が破綻している文章や話を聞いていても、違和感を感じるようにはなっています。パンツを履き忘れているような、何か気持ち悪い感じがします。

ロジカル・シンキングは基礎技術であり、様々な問題に適応できる汎用技術です。基礎技術は習慣化していくことで、応用ができるものだと思うので、まずは習慣化することが大事だと考えます。

習慣化している人がどんな感じなのかの例は以下が参考になります。ここまでになれば楽しそう。

暇人\(^o^)/速報 : 勝間和代の「桃鉄論」がガチすぎて引く - ライブドアブログ

ロジカル・シンキングに関することは、勝間さんの本にも書いてありますが、マッキンゼー出身者の出している本が多いように思います。コンサルティング業界では標準スキルなんでしょうね。

ロジカル・シンキングの注意点

ロジカル・シンキングは魔法の道具ではないので、時に、間違いを犯します。

あくまで客観的に筋道が通っているように見せることができるだけで、それが正しいかどうかはやってみないとわかりません。確実に仮説が正しくなるのであれば、ロジカル・シンキングが出来る人は、人生で間違いを犯さないということになってしまいます。優秀なコンサルタントだって、間違いは犯します。

優秀な人が、お客さんの課題を解決するために、ロジカル・シンキングで論理に穴がなく、確実に課題が解決できそうな期待を持たせる提案書を作ったとしても、提案の熱意が伝わらないという理由で却下されることは往々にしてあります。逆に組み立てたプランは根拠が乏しくズタズタであっても、熱意がものすごく伝わったからOK。という場合もあります。

ロジカル・シンキングは、仮説が正しいことを保証するものではありません。仮説が正しくなる確率を高めることはできます。

一度立てた仮説を信じ続けるのではなく、小さな失敗や環境の変化が起こった際、仮説について再考して、仮説が正しくなる確率を逐一高めていくことが必要だと思います。

ロジカル・シンキングの使い所

誰かを納得させるために使います。納得の先にアクションを求める場合もあります。

論理的な文章や、論理的な話は、例えその結論や仮説が間違っていたとしても、間違ったという事実がなければ、それを導くまでのプロセスには納得できるものです。

なので、誰かを納得させる時がロジカル・シンキングの使い所です。説明であれば、納得や理解がゴールですし、提案であれば、納得してアクションを起こしてもらうことがロジカル・シンキングで求めるゴールです。

まとめ

ロジカル・シンキングの技能を身に付けて、相手を納得させる文章を書いたり、議論をすることができるようになれば、意思決定が早くなりますし、成果を出しやすくなったり、失敗の確率を低めることができるようになるはずです。

まずは基礎技術である、MECEとSo What? /Why So?です。

MECEは「モレなく、ダブりなく」分類する技術、So What? /Why So?は分類された要素から、「要するに何なの?」を、掘り下げて結論を作り、結論が「なぜそうなるの?」を、So What?した要素で説明がつくかどうかを検証する技術です。この両者を用いて横軸がMECE、縦軸がSo What? /Why So?の階層となるような論理のピラミッド構造を作ることがロジカル・シンキングの基礎です。

以下に紹介する書籍も参考に、是非学んでみてください。

参考図書

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

ロジカル・シンキングという言葉は出てきませんが、そのさらに基礎となる考え方を学べます。

ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)

ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)

ロジカル・シンキングという言葉が世に浸透するキッカケを作った書籍だと言われています。メッセージはシンプルですが、例題などもあり、基礎技術の習得には適していると思います。

ロジカル・ライティング (BEST SOLUTION―LOGICAL COMMUNICATION SKILL TRAINING)

ロジカル・ライティング (BEST SOLUTION―LOGICAL COMMUNICATION SKILL TRAINING)

上記と同じ著者の書いた、ライティングに特化した書籍です。

戦略思考コンプリートブック

戦略思考コンプリートブック

ロジカル・シンキングの基礎技術を、頭で理解したら、手を動かして実践したくなります。ロジカル・シンキングをより応用的、実践的にした戦略思考という言葉をテーマとした書籍で、各種フレームワークの紹介やそれを用いたケーススタディがあります。

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

直接的には関係ありませんが、客観的事実を洗い出す際に、手に入らない情報というものもあります。基本となる情報を用いて、必要な情報を推論して導きだすためのフェルミ推定について書かれた本です。

その他、ロジカル・シンキングがテーマの本は大量に出版されているので、自分にあった本を探すと良いですね。上記に上げたものは、割と古典的な教科書なので、それが堅苦しい方はもう少しカジュアルな本をとっかかりにするのも良いかなと思います。