あと味

たくさん情報を食べて、たくさん発信すると、あとになって味わい深い。

Googleでのものすごい経験の巻

先ほどのエントリーで触れていた、ものすごい経験についてお話しします。

Googleの従業員とGoogle Translateを使って会話した挙げ句、ノーアポイントでセキュリティエリアに足を踏み入れたんです!

ことの詳細は以下のとおりです。

ただ見て帰るだけなのは味気ないなと思い、周りを見渡すと、「Visitor Lobby」という文字が見えました。「俺、Visitorだから入っていいだろ」と勝手に解釈し、ドアをオープンします。(入れないところはカードが必要なので、入れると判断)中には、受付のお兄さんがいて、自動販売機やトイレがあり、文字が流れるディスプレイがありました。

そこで何ができるわけではありませんが、「とりあえず、記念にトイレだな」と思い、Googleのトイレに入ります。

トイレから出た後、もの欲しそうな顔でVisitor Lobbyを見渡します。

すると、受付のお兄さんが何やら話しかけきます。アポイントがどうこう言っているようです。とりあえず、セキュリティがらみで面倒なことになると嫌だったので、

「ごめんなさい。英語話せません」と正直に言いました。

そしたら、「じゃあ、何語が話せるの?」みたいなことを言っている気配だったので、「日本語です」と答えてみました。

お兄さんは、警備のおじさんと笑いながらパソコンに何やら入力し始めます。その後、「こっち来て」と言ってきました。

「えっ、受付の中入っていいの?ていうか、パソコン見て大丈夫なの?」と思いながら、受付の中に入りました。

そこにあったのはGoogle Translate

そう、お兄さんはGoogle Translateで私と会話するつもりです。

お兄さんは文字を入力し、翻訳します。「どういう目的でGoogleに来たの?アポイントは取ってる?」というようなことを言っています。

私は翻訳で解読できたところしか理解できなかったので「ちょっとだけ理解した」と答え、「入力していい?」と聞いてみます。するとお兄さんは「いいよ。入力して」と言って、交代してくれました。

私は質問を入力しようとタイピングを始めますが、
「あ。。。キーボード違うし、日本語入力システムがない。」
お兄さんも「あ〜、そうだったね」という反応。
しかし、ここで負けじとAjax IMEで対抗します。

この時私は、「英会話はできないけど、これでなら会話できるぞ!」と、アメリカに着いて以来、初めてまともなコミュニケーションが取れることに興奮していました。(それ以外の要素でも興奮していますが)

「ご迷惑おかけしました。Googleの見学がしたくて来ました。アポイントは取っていません。」みたいなことを入力し、翻訳します。

お兄さんは、Ajax IMEを気に入ったらしく、上機嫌です。なるほどという顔をし、「キャンパスは公開されていないから、見学できないんだよ。制度だから残念だけど私にはどうしようもないんだ。記念品をあげるから、これで勘弁してくれる?」とGoogleグッズをプレゼントしてくれました。

にも関わらず、「もう一個質問してい?」とまだ食い下がる私。「レストランに入りたい」と翻訳します。(それくらい話せるんですけど、翻訳が楽しいしテンポやウケがいいんです)

お兄さんは少し困った顔をし、「従業員がタダで食べられるようになっていて、外部の人は使えないんだ」と翻訳します。

まぁ、しょうがないかと思い諦めて帰ろうとすると「ちょっとおいで」とお兄さん。

なんと、IDカードがないと入れない簡易食堂に案内してくれたんです。ノーアポイントでセキュリティエリアに進入です。どうもGoogle Translateを使ったやりとりを楽しんでいただけたご様子です。

「何が食べたい?」と言ってくれましたが、恐れ多く、私はコーヒーだけいただいて、上機嫌に「ありがとう!」と言ってGoogleのVisitor Lobbyをあとにしました。

貴重な時間を割いていただき、誠にありがとうございました。

そんなこんなで、Google本社で従業員とGoogle Translateを使った会話をするという、なんともIT様様(さまさま)の経験をしたのでした。ITを使って意志の疎通ができるって、本当にすごい時代です。それが、そのような時代を作っているGoogleで繰り広げられたというのが、非常に貴重な経験でした。

ということで、Googleはすばらしい会社でした。宣伝。