あと味

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Googleの携帯市場への参戦について

Googleが携帯電話を開発しているということで、話題になっていましたが、昨日その詳細が明らかになりました。

ベールを脱いだグーグルの携帯電話プラットフォーム「Android」 - CNET Japan

以下CNET Japanより引用

Google最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏は声明で「本日の発表により、ここ数週間報道されてきた単体の『Google Phone』よりも、われわれの計画が壮大なものであることがお分かりいただけただろう。われわれが発表する強力なプラットフォームが、携帯電話のあらゆるモデルで採用されるものと期待している」と述べている。

確かにGoogleが携帯電話を作るより、OSを作る方が現実的ですし、市場への影響力も凄まじいものがあると思いました。
震えが出るくらいのビッグサプライズです!

さて、この記事について自分なりの考察をします。

Googleが携帯OSを提供するということ

Googleが携帯OSを提供すると、以下のような動きが起こってくるのではないかと思います。

  • ウェブというフィールドに携帯電話市場を引き込む
  • ユーザーの手元からウェブへ情報の集約が加速する
  • 携帯電話のオープンソース化・SaaS化が進む

Googleが携帯のOSを提供するということは、ウェブを携帯する文化が生まれるということになるでしょうか。

問題点

このプロジェクトにはいくつかの問題があると思います。

具体的には以下の通りです。

  • (多分)オンライン依存
  • iPhoneへの対抗手段
  • パソコン(OS)との連携
  • 端末の共通化

多分、オンライン依存になると思うのですが、現状の携帯電話の通信網ではGoogleが活躍するには時期尚早じゃないかなと感じます。
私は普段、 Windows Mobleを使っていますが通信品質が悪いことが不満の第1理由ですので、GoogleのOSになって変わるものではありません。

携帯電話は機能性だけではなく、娯楽性も求められます。

毎日携帯するものですから、当然ですね。

この点においてiPhoneは他社を寄せ付けない、圧倒的なクオリティのUIが用意されており、iPodの機能など、娯楽性も非常に高いものとなっています。
これについてはGoogleのOSに勝ち目はなく、対抗手段を持つ必要があると思います。

Windows Mobileにしても、iPhoneにしても母艦となるOSがありますが、Googleにはありません。
おそらくGoogleの母艦はウェブということになるのでしょう。
現時点では、円滑に連携するには厳しい状況だと思います。

すでにWindows Mobile市場で起こり初めている気がしますが、共通OSを提供することで端末ごとの特徴が少なくなり業者間の競争力がなくなってくるような気がします。
特に、ソフトウェアも組み込みではなくSaaSになれば、加速するのは避けられないでしょうね。

とは言え・・・

いくつか問題はあるにせよ、携帯電話の通信状況が変わってきたらGoogleの携帯OSは本当にすごいことが実現できそうですね。

アドレス帳、カレンダー、メール、メモ、アルバム等すべての情報をウェブに集約させることができるようになりますから、SIMフリーがどうこう言っているのがバカらしくなってきます。

パソコンと携帯の垣根がなくなって、しまいには「端末なんてなんでもいいよ。ウェブのやつどれかに落とせばいいだけじゃん」ってことになりそうな気がします。
遠い将来には「ウェブに保存してある情報を、脳にダウンロードして利用する」なんて話になったりするんでしょうね。

携帯のOSを出すにはまだ早いような気がしますが、パラダイムシフトが起こることを期待してます。