「MPEG4入門」のレビュー
GoogleのYouTube買収などを受けて、今後のために動画についての知識を身につようと「MPEG4入門」という書籍を読みました。その感想を書きます。
MPEG4入門―「圧縮の基本」から「MPEGの基本」「MPEG4の実際」まで (I・O BOOKS)
- 作者: 瀧本往人
- 出版社/メーカー: 工学社
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
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この本はMPEG4入門ということで、動画の仕組みを勉強できるのはもちろんのこと、静止画の仕組みや最新モバイル機器の使い方まで、非常に幅広い内容を紹介しています。入門と言っても私のような無知にとっては非常に高度に感じました。その分、得るものも大きかったです。
また、著者が哲学を専攻していたということで、「哲学に始まり、哲学に終わる」という雰囲気が本書の特徴になっています。タイトルでは創造できないことですが本当に哲学についての記述が多いです。コンピュータの書籍とは思えないくらいです。
回りくどい記述が嫌いな方には苦痛かもしれませんが、私は興味深く読み進めることができました。
技術的なことで参考になったのは次世代の動画フォーマットについての記述です。現在、MPEG7、MPEG21という規格が開発されているらしく、どちらも動画の内容を検索できるような(目次、索引、キーワードなど)データを埋め込める規格らしいです。
つまりは検索エンジンで動画の中身をピンポイントで検索できるような技術ですね。
こういった新しい規格の開発状況をみてもGoogleがYouTubeを買収したという事実は道理に適っているということが言えます。次世代規格が世に出回った時には、動画検索はGoogleの独壇場になるのではないでしょうか。
そんなこんなでとても勉強になりました。良書だと思います。